神奈川県総合リハビリテーションセンター

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リハビリテーション

作業療法科 キャリア支援

臨床力と専門性を着実に高められるよう、当科では段階的な研修プログラムとバイザー制度を取り入れ、一人ひとりの成長を支えています。
新人教育から専門性の向上、キャリア形成まで、それぞれのステージに応じた教育体制を整えています。

① 導入期(入職〜3ヶ月)

目的:業務環境への適応、基本的な知識・態度・技能の構築。
内容:所属グループでの見学,臨時担当を通して基礎的な知識・技術を学ぶ。

② 実践前期(4ヶ月〜2年)

目的:指導を受けながら標準的な症例から経験を積み、自立して対応できるようにする。
内容:担当患者及び臨時担当を通して所属グループの患者のアプローチを深める。

③ 実践後期(2年〜6年)

目的:幅広い疾患に対応し,後輩指導やチーム連携が実践できる。
内容:他のグループに所属し、対象疾患の違いや共通性を見極め、新しい知識や技術を取得する。

④ 自立期(7年〜)

目的:専門性を深め,グループ内での中核的な役割を担う。
内容:病院での経験を蓄積し、施設、地域に目を向けたOTの専門性を高める。

⑤ 自律・発展期(10年〜)

目的:組織や地域への貢献,教育・マネージメント・研究への発展
内容:高度専門性的な実践能力を磨きながら、困難事例にも対応できるスキルを身につける。専門的な知識や技術の向上並びに開発を図る。

導入期(入職〜3ヶ月)

バイザー制度

入職時は、日常業務や患者支援の相談しやすいようにバイザーを制度を設けています。

新人研修(共通・専門)

事業団研修とは他に、入職時に日々の業務内容や当院の作業療法環境を活用するための知識を習得して行きます(共通研修)。

業務一般(出勤簿や年休簿、その他就業ルールについて)
調理室の使い方、自助具紹介と家事材料の発注
トイレ入浴評価室の使い方、関連の福祉用具
自助具室の使い方と機械類の使用
カメラ・PC・タブレットの使い方
activityの種類と導入時の注意(作品代など)、陶芸室
自動車シミュレーションを使用した評価について
自立支援の実車の使用について
就労支援の概要
パワーアシストハンド、マスタースレーブ、各種FES
家庭訪問と社会環境訓練について
訓練材料の依頼と自助具(作成したもの)代金について
STEFについて
認知課題表について
整形疾患のリスク管理
移乗介助
リスク管理(主に脊損関係)
マットレス選定 圧測定、マット借用
リフター
基本的な知識の習得を目指す共通研修(2023年度)

導入期(入職〜3ヶ月)

共通研修後は、専門的な知識・技術の育成に向けて、専門研修を企画、運営しています。
専門研修を担当する若手も経験を共有することで、お互いの成長につながります。

片麻痺関連
片麻痺の障害像
反射・筋緊張ROM
感覚検査
片麻痺機能テスト(Br.stage)
片麻痺上肢能力テスト
ベッド上動作(片麻痺)
高次脳機能(片麻痺)
食事(片麻痺)
整容(片麻痺)
更衣(片麻痺)
トイレ(片麻痺)
入浴(片麻痺)
上肢機能検査(FMA ARAT )
STEF
脊髄損傷関連
脊髄損傷の障害像
身体機能評価(脊損を中心に)
除圧動作
食事・整容
更衣
排泄
入浴
移乗
治療・介入の流れ
脊髄損傷のリスク管理
脳外傷関連
脳外傷の障害像
認知課題表
対人交流プログラム
かなカフェ
通院プログラム
神経疾患に対して
小児関連
治療介入の流れ・リスク管理
GMFM
コミュニケーション機器
整形疾患連
整形疾患について
rTMS・Botox
多職種連携
動作分析関連
動作分析と治療的誘導(臥位)
動作分析と治療的誘導(座位)
動作分析と治療的誘導(立位)

導入期から実践後期まで

病棟グループごとの勉強会や症例検討会

病棟チーム(脊髄損傷、小児疾患、脳損傷、神経難病 など)ごとに、実技勉強会や症例検討会を積極的に実施しています。

実践後期から自立期

臨床実習指導者資格の取得

臨床経験6年目より、臨床実習指導者資格の取得を進めていきます。
毎年数多くの学生を受け入れ、学生を受け持って指導する中で、責任感や指導力を養っていきます。

実践後期から自立期に向けて

臨床実践をまとめる  –科内研究会-

日々の患者支援をまとめることは、自身のスキルアップにつながります。
当科では生涯教育の一環として、毎年の科内研究発表大会を企画しています。
2年目は指導者が付き、その後は希望者には当院のセンター研究発表会や学会発表を経験するきっかけにもなっています。

支持物の変更により、安全な移乗動作を獲得した症例
機能レベルに応じた生活場面での麻痺側上肢の使用を早期から促した症例
高位頚髄損傷者の食事動作への介入
脳外者への日本語版Self-Regulation Skills Interviewを試みた1例
-回復期リハビリテーション段階での活用-
中心性頚髄損傷の上肢機能に対する末梢磁気刺激を使用と効果(第2報)
幼少期に拒んだ筋電義手を中学生で再開した症例-趣味や日常生活での両手動作の広がり
自立支援ホームで初めて知った事 -詰め合わせ-
小児集団訓練の現状と今後の展望
地域リハビリテーション支援センターでの業務内容と経過報告
脳卒中患者のトイレ動作における安全な要素の一考察
-便器に対する車いすの位置について-
経営企画室の活動報告
つくるために必要な視点-OTらしいモノづくりとは?
-Perspectives necessary for occupational therapists to create self-help devices
基本動作の介入により立ち上がりに変化を与えた症例
右大腿切断と左下垂足を伴う糖尿病患者に対する復職までの経-2回の入院と在宅リハによる連携-
Pusher現象を呈した重度左片麻痺患者に対する作業療法
対象者の人物像共有のために他職種とのコミュニケーションに重点をおいた事例
自動車シミュレータにおける子供の飛び出し事故と
自動車学校での路上検定における実車運転能力との関係について
外来での発達障害への取り組み
–感覚プロファイルを用いた自閉症児の分析-
自立支援ホームにおけるOTの役割
筋電義手2製品における三次元動作解析装置を用いた比較評価(第2報)
-基本操作時の上部体幹角度の分析-
職場でリハビリテーション訓練を行い、気づきと対策が得られ復職した事例
再発の不安と復職への焦りが強く聞かれていた脳卒中症例への介入
~作業療法士としての支持的な関わり~
在宅における座位環境調整により姿勢が改善した一症例
「頚髄損傷の作業療法」と「ニューロモデュエーション」-1事例を通して振り返る,私なりの温故知新-
床上動作を通したアプローチが食事動作などのADL向上に繋がった小児ケース
科内研究発表会での多彩な発表内容(2024年度)

自立期・発展期に向けて

外部への発信

日々の研鑽と専門性を維持する上で、毎年数多くの成果を外部へ報告しています。

地域リハビリテーション支援センターでの講師やアシスタントも若手を中心に経験しています。

職能団体及び研究会、社会活動

当科の日本作業療法士協会(生涯学習関連)資格取得内容

  • 専門作業療法士(福祉用具運転と地域移動支援)
  • 認定作業療法士
  • 運転と地域移動支援実践者 
  • 臨床実習指導者
  • 日本作業療法士協会活動内容
  • 生活支援室室員
  • 専門OT福祉用具WGリーダー
  • 日本作業療法学会 学会査読委員
  • 神奈川県作業療法士協会 学会評議委員

その他、研究会、社会活動

  • 脊髄損傷作業療法研究会事務局
  • 厚木市障害者介護給付審査会委員
  • 厚木市介護認定審査会委員
  • 作業療法養成大学専門学校での授業
  • 看護学校での授業
  • 神奈川県地域リハビリテーション支援センター主催の講習会講師やアシスタント

2025年現在

自立期・発展期に向けて

科員が所属する学会

  • 日本作業療法学会
  • 日本義肢装具学会
  • 日本褥瘡学会
  • 日本安全運転医療学会
  • 日本リハビリテーション工学協会
  • 日本高次脳機能障害学会
  • 運転と作業療法学会
  • 小児発達系作業療法学会
  • 小児リハビリテーション医学会
  • 日本老年泌尿器学会

先輩の声

 入院期間中のリハビリテーションに加え、就労支援や地域生活支援まで幅広く関わることができる点に魅力を感じ、入職を決めました。
 職後6年間は各グループを2年ごとに経験し、幅広い疾患やライフステージに対するリハビリテーションに携わっています。各分野の疾患に加え、自助具や運転支援などの専門性に長けた先輩方への相談体制が整っており、安心して臨床経験を積むことができています。
 当院にはリハビリテーション科に加え、職能科・心理科・体育科があり、多職種と連携しながら支援を行っています。さまざまな専門職との意見交換を通して多角的な視点を得られることが、自身の支援の幅を広げることにつながっています。
 年1回の科内発表は自身の臨床を振り返る機会となり、発表経験の豊富な先輩方のサポートもあるため、学会発表など外部への発信にもつなげることができています。
 現在は小児筋電義手の業務に携わり、小児期から学齢期まで長期的に関わる中で、成長に合わせた支援や家庭・学校環境を見据えた支援を行っています。
 幅広い経験を積みながら、自分らしい専門性を見つけることができる環境だと感じています。

 地域密着型の病院から転職してきました。前院では主に地域高齢者医療に従事し、急性期・慢性期を担当していました。急性期ではADL獲得以前に疾患自体の治療や廃用症候群の予防が優先され、機能訓練を中心としていました。
 身体機能の向上だけでなく、患者様の社会参加に貢献できる作業療法士になりたいと思い、幅広い視点で多様な支援に惹かれ、当院へ転職しました。
 転職してからは、作業活動や運転支援、患者様の住環境に合わせたADL訓練・福祉用具の選定、自助具・福祉機器の活用、パラスポーツ支援など、これまで従事することのなかった業務に携わり、大変充実した日々を過ごしています。初めて参加したパラスポーツでは、新たな患者様の一面を知ることができ感銘を受けました。
 転職してすぐは不安を感じていましたが、経験豊富な先輩から的確なアドバイスを受け、安心して業務に従事することができています。またグループ内では定期的に症例検討や勉強会があり、わからないことを気軽に相談できる環境です。

当院作業療法士が執筆に加わった書籍

脊髄損傷リハビリテーションマニュアル 第3版
神奈川リハビリテーション病院
脊髄損傷リハビリテーションマニュアル編集委員会(編集)
当院の分担執筆者:松本琢麿、一木愛子、對間泰雄、佐々木貴

出版社:医学書院

脊髄損傷に対するPT・OTアプローチ
臨床経過モデルに基づく介入
編集者:藤縄光留
当院の分担執筆者:松本琢麿、一木愛子、對間泰雄、佐々木貴、高橋大樹

出版社:メディカルビュー

臨床動作分析
PT・OTの実践に役立つ理論と技術
編集者:冨田昌夫、竹中弘之、玉垣努
当院の分担執筆者:松本琢麿、對間泰雄、佐々木貴、一木愛子

出版社:三輪書店

作業療法の面接技術
ストーリーの共有を目指して
編集:香山明美、小林正義
当院の分担執筆者:松本琢麿

出版社:三輪書店

作業療法士が行うIT活用支援
編集:宮永敬市、田中勇次郎
当院の分担執筆者:松本琢麿

出版社:医師役出版株式会社

義肢装具と作業療法
評価から実践まで
編集:大庭潤平、西村誠次、柴田八衣子
当院の分担執筆者:佐々木貴

出版社:医師役出版株式会社

身体機能作業療法学 第4版
編集:山口昇、玉垣努、李範爽
当院の分担執筆者:對間泰雄

出版社:医学書院

作業療法評価学 第4版
編集:能登真一、山口昇、玉垣努 他
当院の分担執筆者:對間泰雄

出版社:医学書院

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