神奈川県総合リハビリテーションセンター

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リハビリテーション

作業療法科 キャリア支援

当科の対象者は子供から大人まで幅広く,また脊髄損傷・後天性脳損傷・脳血管障害など疾患等の分野で数多くの実績を積み上げています。
症例検討会・科内研究発表会・教育研修などで高度専門性を追求し,質の高い作業療法の提供を目指します。

新規採用者研修

目的

  1. 当科の対象者は子供から大人まで幅広く,また脊髄損傷・後天性脳損傷・脳血管障害など疾患が多様であるため,対応できるよう段階的に専門性を高めていきます。
  2. 医療事故予防・リスク管理ができるよう,医療安全対策を学んでいきます。
  3. 情報システムの使い方や診療報酬制度等,職場管理に必要な業務を学んでいきます。
  4. 職種が多岐にわたるという当院の特徴を生かした多職種連携について学んでいきます。

教育体制

On-the-Job Training (OJT)

当科では病棟別に3つのグループを設けています。臨床業務に関して,各グループのスーパーバイザー(SV)及びケースバイザー(CV)がOJT形式で行います。各グループ異動は2年程を予定しています。

情報発信

県士会や国内学会発表で情報発信ができる様,症例検討会・科内研究発表会を実施し,主体的に発信する機会を設けています。

資格取得に向けた取り組み

  • 臨床実習指導者資格の取得を進めていきます。
  • 希望者には,認定・専門作業療法士取得を進めていきます。

新規採用者研修の流れ

先輩からのメッセージ

経験豊富な先輩方,環境の整った施設で多くの事を学べる職場です。また向上心のあるスタッフが多く,日々知識や技術を高めあうことができます。教育制度については入職6年目まで2年ごとにグループ異動を行い,分野ごとに基礎から指導を受けることができます。コロナ禍で実習経験の少ない学生の皆様でも安心して臨床に出られるよう,全面的にサポートして下さいます。

私は入職して2年間,小児と脊髄損傷の患者様を中心に担当しておりました。様々な障害像の方が多く不安もありましたが,先輩方に介入方法や手技をアドバイスして頂けるため安心して臨床に取り組むことが出来ました。3年目となる現在は回復期グループで主に脳血管疾患の患者様を担当しており,前グループで得た知識や経験を活かし日々の臨床に取り組んでいます。

また日々の臨床業務に加えて,脊髄損傷研究会にも所属しており,自らの知識や技術の向上だけでなく,講習会の運営などにも携わらせていただいております。今後は高次能機能障害のグループで頭部外傷の患者様を担当させていただき,多様な疾患像を学んだ上で,更なる専門性の向上に努めていきたいと思います。これらの経験を活かし,対外的な講習会への参加や学会発表にも力を入れていきたいと思います。

新卒で入職し,初めの3年間は脳血管障害の評価や治療について研修やケーススタディ,勉強会などを通し先輩方に1から指導していただきました。それから脊髄損傷担当に異動となり,障害像や治療の違いに戸惑うこともありましたが,その都度丁寧に教えてもらったり勉強会に参加したりと,なんとか臨床に結び付けてきました。

その後3回の産休育休を取得し,現在は時短勤務をしています。妊娠中~子育て中に使うことのできる恵まれた福利厚生や,その制度を利用しやすい職場の雰囲気に感謝しています。現在もより良い臨床を目指して研鑽していますが,生活と仕事のワークバランスを考えやすく,自分のペースでステップアップしていくことができるのも魅力の一つと感じています。

いつも頼りになる大ベテランの先輩方や,たくさんの自己研鑽を重ね刺激になる後輩たち,子育て中の同志や,ちょっとしたことを助け合える同期など,様々な年代・様々なバックグラウンドを持ったOTが助け合い高めあいながら活躍している職場です。今後もチームの一員としてより良い臨床にむけ自分の生活に合わせながらステップアップをしていきたいと考えています。

認定資格

  • ・臨床実習指導者
  • ・認定作業療法士
  • ・専門作業療法士(福祉用具分野)
  • ・福祉住環境コーディネータ
  • ・福祉情報技術コーディネータ
  • ・Assessment of Capacity for Myoelectric Control認定者
  • ・ツインバスケット クラス分類部部員

協会・学会活動 等

  • ・日本作業療法士協会 制度対策部福祉用具委員会委員・教育部生涯教育員会委員
  • ・日本作業療法学会 学会演題審査委員
  • ・OTジャーナル編集委員会 編集同人
  • ・日本作業療法士協会 認定SIG 脊髄損傷作業療法研究会代表
  • ・神奈川県作業療法士会 認定SIG 脳外傷作業療法研究会・コミュニケーション支援技術研究会代表
  • ・神奈川県作業療法士協会 学術部部員
  • ・一般社団法人神奈川県作業療法士協会 学会評議委員部員
  • ・第18回神奈川県作業療法学会 実行委員長・会場運営委員長・部員
  • ・厚木市障害者介護給付審査会委員
  • ・厚木市介護認定審査会委員

活動報告

院内講演会・研究会・研修会・勉強会

  • ・OT科内研究発表会
  • ・センター研究発表会
  • ・臨床研修会
講演名 演者 研修会、研究会名 講演日
脳損傷における入院患者の自動車運転評価について
  ~症例を通して学んだこと~
上原早絵 OT科内研究発表会 2021.2.12
コロナ禍における地域支援センターの取り組み 清水里 OT科内研究発表会 2021.2.12
脳卒中者がより有意義な生活を送るためのIT活用 松本琢麿 OT科内研究発表会 2021.2.12
4B病棟を担当してみて感じたこと 高木満 OT科内研究発表会 2021.2.12
脳損傷における入院患者の自動車運転評価について
  ~症例を通して学んだこと~
上原早絵 OT科内研究発表会 2021.2.12
復職に向けた一片麻痺患者へのアプローチ
  ~ 上肢機能に着目して~
岩島和香奈 OT科内研究発表会 2021.2.12
脳損傷における入院患者の自動車運転評価について
  ~症例を通して学んだこと~
上原早絵 OT科内研究発表会 2021.2.12
排泄を取り巻く最近の状況 玉垣幹子 OT科内研究発表会 2021.2.12
脊髄障害自立度評価法(SCIM)の紹介、考察 沼田愛未 OT科内研究発表会 2021.2.12
東館水回り改修プロジェクトの経過報告 高橋大樹 OT科内研究発表会 2021.2.12
事例報告:OTによる訪問IT活用支援 廣田祐樹 OT科内研究発表会 2021.2.19
頚髄損傷不全四肢麻痺者の歩行自立と動的座位バランス 佐々木貴 OT科内研究発表会 2021.2.19
小児ワーキンググループの活動
~評価法活用についての報告~
岩瀬充 OT科内研究発表会 2021.2.19
3Dプリンタで作製した順行性洗腸自助具の紹介
~頚髄損傷者が排便を自立するために~
一木愛子 OT科内研究発表会 2021.2.19
高次脳機能障害者の復職支援
~応援団と共に情報をつなぐ支援~
露木拓将 OT科内研究発表会 2021.2.19
病棟の入浴を考える 日隈直宏 OT科内研究発表会 2021.2.19
研究部OTの活動報告 對間泰雄 OT科内研究発表会 2021.2.19
キーボード入力用自助具の作製
~スプリントから3Dプリンタへ~
井上彰太 OT科内研究発表会 2021.2.19
外来脳損傷者のドライブシミュレーター
~評価における振り返りについて~
古味拓弥 OT科内研究発表会 2021.2.19
上肢切断・欠損者に対するZoomアプリを用いた実生活での筋電義手の使用状況の評価 對間泰雄 センター研究発表会 2021.2.16
兵庫県立総合リハビリテーションセンター見学報告
~作業療法士の立場から~
岩瀬充 臨床研修会 2020.9.30
高次脳機能障害者へのWeb会議システムを活用した職能科支援 露木拓将 センター研究発表会 2021.2.16

学会発表

演題名 演者・発表者 所属 学会名 開催地 発表日
専門作業療法士関連セミナー
福祉用具で暮らしを支える作業療法の効果
~身の回り動作からはじめる自立生活拡大への支援~
松本琢麿 作業療法科 第54回日本作業療法学会 Web 2020.9.25 - 10.25
頚髄損傷者の移乗介助機器の紹介 一木愛子 作業療法科 第54回日本作業療法学会 Web 2020.9.25 - 10.25
体性感覚からアプローチしたケース
~発達の基礎となる事故の身体認識に向けて~
岩島和香奈 作業療法科 第9回日本発達系作業療法学会
調理動作時の両手動作における筋電義手の役割
~各工程における筋電ハンドの使用分析~
對間泰雄 作業療法科兼務 第36回日本義肢装具学会 東京 2020.11.1
回復期段階から在宅就業を目指した高位頚髄損傷者への支援 露木拓将 作業療法科兼務 第28回職業リハビリテーション研究
・実践発表会
Web 2020.12.25

著書

題名 著者、共同著者 所属 書名 出版社 ページ
Ⅰ総論
福祉用具の支給制度
松本琢麿 作業療法科 作業療法マニュアル72
生活支援用具と環境整備Ⅱ
一般社団法人
日本作業療法士協会
2021.3 6~17
Ⅴ書式集 松本琢麿 作業療法科 作業療法マニュアル72
生活支援用具と環境整備Ⅱ
一般社団法人
日本作業療法士協会
2021.3 94~103
Ⅱ各論
3.家事・育児
玉垣幹子
岩島和香奈
作業療法科 作業療法マニュアル72
生活支援用具と環境整備Ⅱ
一般社団法人
日本作業療法士協会
2021.3 32~37
現場で活かす3Dプリンタ 一木愛子 作業療法科 日本リハビリテーション工学協会誌 日本リハビリテーション工学協会 2020.5 64-67
今伝えたい!
脊髄損傷治療の現状と課題
8.脊髄損傷者と生活環境
一木愛子 作業療法科 Journal of
CLINICAL REHABILITATION
医歯薬出版株式会社 2021.2 180-185
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