リハビリテーション工学科
リハ工学科は現在、7名の職員で歩行分析班(2名)、福祉機器班(4名)、臨床サービス班(1名)に分かれ業務を行っています。脊髄損傷者に対しては主に福祉機器班が車いす、車椅子用クッション、車椅子関連機器、レジャー・スポーツ用具などの研究開発と臨床サービスを行っています。その一部を紹介します。
車椅子
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写真1 -
車椅子に関する人間工学的研究と機械工学的研究から脊髄損傷者に適する車椅子の要素を導き出し、現在市販されている各種の車椅子にその要素を提案し、採用されています。また、市販されている車椅子では対応が難しいような場合、個別に設計したり、特殊な機能の車椅子を研究開発したりもしています。
[写真1の電動スタンドアップ車椅子はその一例です。]
座圧分布計測
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図1 座圧分布の様 - 脊髄損傷の方たちの2次障害として問題になるもののひとつに褥瘡があります。褥瘡ができる理由にはいろいろありますが、その中のひとつに車椅子乗車中の座面の圧力集中があります。座位姿勢や使用する車椅子クッションの性能によって臀部とクッションの間の圧力分布が変化します。座圧分布計測はこの圧力分布をコンピュータで処理して目で見ることができるようにするサービスです。図1はその1例ですが、目で見て自分の座圧分布の様子がわかると褥瘡予防の一助になると思います。
レジャー・スポーツ用具
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写真2 - チェアスキーをご存じですか?
チェアスキーは1980年に神奈川リハで開発され、以来、
研究開発を繰り返して今ではパラリンピック冬季大会(写真2)で金メダルが取れるまでになっています。
写真を見ておわかりのとおり、チェアスキーは座って滑るスキーです。
このチェアスキーは両手が使えれば滑ることができますが、現在は頚髄損傷(C6)の人まで滑っています。
写真3- 写真3は日本チェアスキー協会が行っている年1回の講習会で、蔵王の樹氷を見に行ったときの様子です。
チェアスキー協会では用具のレンタルやスキーを楽しむための講習会(毎年3月初旬頃)を行っていますので、
神奈川リハのリハ工学科、松田、又は村田(内線2590)までお問い合わせ下さい。
一緒にお手伝いしていただくスタッフも募集しています。
リハ工学科 沖川 悦三 辻村 和見
松田 健太 村田 知之